【ブログ】もう一緒に住めない、っていうけど その8 エピローグ

認知症を取り巻く、ぼくが、えらいなあ、と思った話。

はははは、まだ続くとは思わなかったでしょ。
ということで、娘のその後。


もともと、美容師さんだった。
母親の退院後、母親とともに団地に住みつつ、
なにか、母親や自分自身のような境遇の人に役に立ちたい、って思った。
店をやめて、訪問の美容師さんになった。
利用する人々の自宅や各施設を回るようになった。
でも、母親が亡くなってから、自分の時間を全部、そういったことに使いたい。
そう思って、ホームヘルパーになった。
もう10年くらい前の話。
ぼくが訪問診療していると、ちょいちょい、現場で出会った。
いつもすがすがしい笑顔が印象に残った。
訪問が終わり、帰りしな。
ぼくは、その娘に。

「また、太った、だろー。」
「また、食ってんだろー。」
「ちったー、食い過ぎ、やめな」
と、ひと事のように、ぼくは告げて、後にする。

背後から、
「先生も、食べ過ぎ、だめだよ!」
「私よりも先に死んじゃあ、だめ、だから。」

娘よりもぼくは、年は結構、下。
でも、たしかに。

まあ、そういう、つながりも、いいかな。
(ほんとに、終わり)

Follow us!