【ブログ】木之下徹の認知症とともにより良く生きる:「認知症になっていいってどういうこと?」

何回かにわたる診療の中、抗精神病薬の投薬のシーンではいつもジレンマに陥っていると書かれています。また、その時確かめなければならないのは、薬の効果や副作用も大切なのだけれど、そういう「感触」なのではないか、とも書かれています。「まなざし」とか「感触」って一体なんでしょう?そして事態は急変していきます。何か大切だったのか、何度も読み直してしまいます。

本文はこちらです。

・・・「先生、ありがとう。これから、あいつと2人で生きていくよ」・・・劇的な話でしたが、私は、一郎さんの最後に、ふと口に 衝いて出た、この言葉が好きなんです。そして、ふと気づくんです。「認知症になってよい」という言葉について。一郎さんは、洋子さんが機嫌悪くて、 怒鳴られようが、 噛みつかれようが、言ったこともすぐに忘れようが、投薬を通じても、そして息子さんが亡くなっても、なんだかんだ一緒に、自然に生きていこう、と思える、というのです。そんなことを、この「これから、あいつと2人で生きていくよ」に感じるのです。本来の洋子さんへの一郎さんのまなざしが、かわっていないことを確認できる気がしたのです。・・・

ヨミドクター 認知症になっていいってどういうこと?  より

 

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