
僕は認知症の人の家族に、日々の診療でどんな声かかけているだろうか? その認知症の人の診断がアルツハイマー型認知症だとすると、次のようなことを言っているように思う。例えば・・・
介護で怒りや苛立ちや憤りを感じるのは自然なことです。介護を完璧にやろうとすると燃え尽きてしまいます。介護は完璧でなくてよいのです。“できる範囲で支えると考えることが大切です。気持ちを楽にしてできることをしてください。それで十分です。
本人の「ありがとう」や小さな笑顔は、介護の大きな支えになるのではないでしょうか。毎日の生活の中で見られる、本人の小さな反応や感謝の一言を大切にしてください。それはきっと介護を続ける力になりますよ。
介護の合間に休むことは“わがまま”でありませんよ。長く介護を続けるためには必要なことです。休むことも介護の一部と考えてください。自分の時間を持つことで、介護にも余裕が生まれて、よりよい介護になりますから。
たとえばこんなことを口にしていると思う。
繁田雅弘